電気の電に食べるで電食って書くんですけど、電食って何?って多くの方は思われると思います。
半分理科というか科学というかのお話になってくるんですけど、
違う2種類の金属同士が触れ合うことで電位差で腐食する、というものです。
早い話が違う素材の金属組み合わせちゃダメよ、ってことですね。
一見お家には関係ないようにも思える話なんですけど、
屋根にはいたるところに板金が使用されています。
屋根の素材や形状によってどこにどれだけ板金使われているかは異なってくるんですけど、
屋根に雨漏りの原因がある場合の原因第1位、谷板金というものがあります。
細かい形状は違うんですけど、めちゃめちゃ掘りの浅いローマ字のVをイメージしてください。
このVの字の谷板金、構造上そもそもないお家もありますし、短いお家、長いお家と色々あります。
谷板金が長い場合、1枚の板金ではなく、2枚3枚の板金が連なっていることがあるんですね。
2枚3枚に分かれていたとしても、同じ時期に取り付けているので劣化状況もほぼ同じだとは思うんですけど、
たまに下の方だけ劣化している、上の方だけ劣化しているからそこだけ変えて下さい、
ということもあるかもしれません。
その工事、ちょっとお待ちください。
例えば今の谷板金が上から下まで銅板で、劣化している上の方をステンレスに変えたとしましょう。
上の方は新品で長持ちするやつに変えたから安心やわーと思っていたら!
上の方から雨漏りしてしまう、なんてこともありえます。
そうです。下の方は銅板、上の方はステンレスで異なる金属なので、電食が起きてしまったというわけです。
折角のステンレス製でも電食が起きてしまってはすぐ腐食してしまいます。
電食ということもあるので、板金を交換しないといけない工事の場合は
素材に注意して交換したり、まるっと全部交換するのが良いですね。