もうすぐ梅雨の季節がやってきます!しかも気象庁が今年の夏は「異常冷夏」 といわれています。エルニーニョ現象の発生で【長梅雨・豪雨・農作物不作】といわれています(+_+)
夏が涼しくなるのは作業する分には大助かりですが、雨が続くと全く作業が進まずに、お待ち頂いているお客様に迷惑がかかり心苦しいです。
その分雨が降った日などは、内装リフォームを進める事が出来るので段取り良く、確実に工事をしていきます(*^。^*)
本日は津市南新町のK様邸屋根葺き替え工事の様子をご紹介していきますね。
「照明器具から雨が落ちてきて、ズット止まらない」お問合せを頂きK様邸へ向かいました。
水がかなり溜まっています。まずは照明器具の電線を外さないと、漏電する可能性もあるので注意が必要です。
これでひとまず室内はOKです。幸い1階の屋根が雨漏りの原因と考えれるので、当日の応急処置も出来そうです(^^)
屋根に上った瞬間、雨が強く降り出しました、、、。負けませんよ(笑)
ブルーシートで応急処置して屋根養生を行いました。
原因はおそらく、、、。
いやいや確実に散水試験をしてから原因を断言します(^_-)
固定観念による原因特定は怖いです(+_+)
まずはカラーベスト屋根散水試験を行います。
カラーベスト屋根の水上部分【雨押え】と瓦屋根の軒先【雀口板金】の雨仕舞処理不足が、今回の雨漏り原因です。
5分ぐらい経ってから、前と同じ照明器具の線から漏水してきました。
それでは屋根解体工事のスタートです。
まず瓦屋根の軒先(屋根先端部分)の【万十瓦】を一度撤去します。
カラーベスト屋根の【雨押え】は瓦の【雀口板金】と形状を合わせて丁寧にカットしてありました。
カラーベスト屋根の最終葺き部分の長さが短いです。
とまぁ言っても、ここはピッタリにくっつけたからといって、雨漏りが防げる箇所ではないです。
ではどうすれば良かったのか?
カラーベスト屋根を一列解体しました。
カラーベスト屋根の下葺き材である緑色の防水シート(ルーフィング)を上に立ち上げるといって、張り伸ばしておく事が最低限必要です。
カラーベスト屋根の場合、ある程度限界はありますが、雨仕舞処理として出来る事はあります。
前日に雨が降っていた事もありますが、雨がカラーベスト屋根内に漏水しているのが、よく確認できます。
さらにカラーベスト屋根の中心先端部分にはカビも生えています。
どんどん解体していき、屋根の1番先端部分である【軒先】まで来ました。
屋根下地がベコベコです。しかしベコベコすぎです。
ぺラッと1枚めくります。
やはり、、、(*_*)
上の写真に書いてありますが、取り付け順序が逆です。
緑色の防水シートが【軒先水切り】の上に被らないといけません。今の状態だとカラーベスト屋根に吹き込んだ雨は、全て軒先水切りの内側へ流れ込んで雨は溜まります。
カラーベスト屋根の場合。こうした工事をされている所は結構多いです。
私の場合は、親方がとーっても厳しかったので、きちんと教えてもらい良かったです。
少し親方に会いたくなってきました。(笑)
戻ります。そしてこうした施工がされていると肝心の屋根下地合板はどうなっているか?といいますと、、、
※音声が出ますので、音量には十分ご注意下さい。
長い間、屋根下地合板に雨漏りし続け漏水をおこしてたせいで腐食しきっていました(@_@;)
防水シートも剥がし、屋根下地合板だけになりました。
既存の屋根下地合板は再利用する事は出来ず、もう使えないので解体撤去していきます。
そして天井裏の断熱材が見えてきました。
直接雨に濡れている断熱材もあるので取り換え交換が必要です。
この赤丸は雨の日に【雨漏り出口】となっていた箇所です。
雨の吹込み量にも寄りますが、ほんの少し穴が空いているだけでも雨は侵入します。
天井等、平らな所に雨が落ちれば、自然と広がり穴が空いている電気の線を出口として室内へと落ちて行きます。
これが照明器具からの雨漏り出口として最も多い理由の一つです。
断熱材も全て撤去し、新たな断熱材を隙間なく敷き詰めていきます。
断熱材取り換え交換完了です(*^^)v
これだけでも夏の屋根裏温度の上昇を抑え、冬の寒暖差による内部結露も防いでくれます。
次に新しく屋根下地合板を張り直します。屋根下地工事が出来上がってきました。
そして屋根の先端部分である軒先に【軒先水切り】を取り付けて、軒先水切りと屋根下地合板の取り合い(重なり部分)には防水テープといって金属にはアクリル面、防水シート面にはブチルといった防水気密性の高い防水テープを張ります。
次に屋根下地を守る大切な役割を果たす、防水シートを張っていきます。
屋根瓦とカラーベスト屋根の繋ぎ目部分からの雨漏りを防ぐ為にも防水シートを張り伸ばし、ひとまず上に立上げ完了です。
K様邸の屋根形状は【片流れ】と呼ばれる形状です。
片流れ屋根や切妻屋根。また入母屋や時には寄棟といった屋根にもケラバと呼ばれる部分は出てきます。屋根の外側両袖部分になります。 ここに【ケラバ捨て水切り】と呼ばれる写真の様な、板金材を取り付けます。
ケラバ水切りの役割は、雨が横から吹き込んでケラバ内に雨が侵入しても、その雨を屋根の先端。軒先に取り付けられている【軒樋】 (雨樋)まで、きちんと雨を流してくれます(^_-)
という、とても大切な役割を持っています。 これで新たな屋根材【ガルテクト】を葺く下準備が整いました。
まず軒先(屋根の先端)から横1列に葺いていきます。
屋根の形状が【片流れ】という事もあり、葺き始めると早いです。
これで全て葺き終わりました。後は最後に水上部分の雨仕舞ワンポイント施工と万十瓦をもう一度解体し、屋根モルタルを使用して最後の雨仕舞を行います(*^。^*)